友達がいた

窓の向こうに友達がいた。 なにもない部屋に設えられた木枠の窓。 ぴったりと枠にはめられた厚いガラスは音の一つも通さなかったが、美しく透き通っていた。 僕たちの持てる、隔たりを超えるコミュニケーション手段は身振り手振りだけだった。 それでもぼく…

エイミー 3

家の前の坂を下り、まばらに植えられた針葉樹がある道を100ヤードほど行くと、湖に流れ込む細い小川がある。 小川には一本の細い橋がかかっていて、街に出かけるときには必ずその橋を通った。 橋といってもそれは粗末なもので、川を渡す二本の丸太の間に木の…

エイミー 2

こどもはいつだって素直だ。 エイミーもそんな素直なこどもの一人だった。小さくて愛らしくて奇妙な同居人は、素直ゆえに時おりことばでぼくをどきっとさせた。だけれども、それはとても自然でかけがえのない、温かなことばだ。 いつ思い返しても、エイミー…

エイミー 1

「今日はどこにつれていってくれるの?」 エイミーはシチューをすくいながら言った。 「町の市場に行くんだよ。誰かさんのせいでチーズがなくなってしまったからね。」 エイミーは嬉しそうに、わかったと返事をした。どうやら、昨夜のできごと、チーズを買い…

またブログをはじめました

何度目だろう。 わたしはこれまで幾度となくブログというものにチャレンジしてきた。 技術系ブログ、写真ブログ、日記ブログ、趣味のブログ、ネタブログ。 しかし、どうもこれが続かない。 飽き性なのか、向いていないのか。 これまでに書いたいくつかの記事…